平面上では平行線は交わらない。 だが、「無限遠点」と呼ばれる点を追加することで平行線を交わるようにすることができる。
無限遠点の構成
無限遠点の加え方はいろいろあるが、ただ一つの(平面上にない)点Pを無限遠点として追加する方法を考える。
平面上の円を考える。 円周上の1点を固定して、円の半径をだんだん大きくしていくと、部分的には直線にかなり近くなる。
さらに大きくして半径を無限大にすると…直線になった!直線は半径が無限大の円だと思うことにしよう。 このとき、すべての直線は点Pを通る。
二つの円があるとき、それらは交点を持たないか、1点で接するか、2点で交わる。 これは直線を半径無限大の円として扱う場合にも拡張できる。
二つの直線は、平行線でなければ、平面上の1点と無限遠点の2点で交わる。 平行線なら、無限遠点で「接する」ということにする。 (半径が有限の)円と直線も、交点を持たないか、1点で接するか、2点で交わる。
このようにしてめでたく平行線を交わらせる(接させる)ことができた。
本当はもう少しちゃんとした正当化をするべきだが、この記事はそれが本題でないのでよいこととする(興味のある人は「反転幾何学」などで調べてみてほしい)。
無限遠点に行く
無限遠点を考えることで、平行線が交わるようにできることが分かったが、逆に平行線が交わるような点は、すべて無限遠点である(平面内では交わらないため)。 つまり、平行線が交わっている場所に行けば、無限遠点に行ったことになる。
さて、京都の街は碁盤の目のように通りが敷かれており、東西方向の通りと南北方向の通りで市街地が構成されている。東西の通り同士、南北の通り同士は当然平行に走っている。
京都の比較的名のある通りである三条通と御池通は、ともに東西方向に平行に走っている――が、なんとこの二つの通りが交わる「三条御池」交差点が存在する!これはどう見ても無限遠点だろう。
無限遠点へのアクセス
通常、無限遠点は無限に遠いためアクセスが困難だが、三条御池交差点は鉄道の力により簡単に行くことができる。
JR京都駅から
京都市営地下鉄烏丸線「烏丸御池」駅で京都市営地下鉄東西線に乗り換え、「太秦天神川」駅下車すぐ
阪急京都線から
阪急「大宮」駅または「西院」駅で嵐電に乗り換え、「嵐電天神川」駅下車すぐ
無限遠点に行く際の注意
通りを歩いていく場合、無限に時間がかかる危険があるため、注意すること(地下鉄がおすすめ)。